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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻6号

1992年06月発行

文献概要

論述

骨軟部腫瘍におけるMRIの有用性

著者: 森友寿夫1 上田孝文1 山下和夫1 田野確郎1 小松原良雄1 門田強1 黒田知純2

所属機関: 1大阪府立成人病センター整形外科 2大阪府立成人病センター放射線診断科

ページ範囲:P.677 - P.683

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 抄録:骨軟部腫瘍の診断におけるMRIの役割を明らかにするため,転移性骨腫瘍を含む骨軟部腫瘍を対象とし,MRIの有用性と限界について検討した.単純X線及び従来の断層X線では診断できなかった転移性脊椎腫瘍がMRIにより診断可能であった.MRIは孤立性骨嚢腫などの嚢胞性病変の質的診断には有用であったが,良悪性の鑑別という点では限界があった.骨軟部腫瘍の局所診断については,MRIにより腫瘍の周囲軟部組織への進展度が術前に把握でき,手術計画を立てる上で有用であった.特に仙骨腫瘍においては,仙骨面に平行にスライスするMRI前額断画像により切除範囲を決定することができた.また,脊椎・脊髄腫瘍では,FLASH法により,脊髄と病変の関係がより明確になり,さらに撮像時間が短縮できるため,アーチファクトや患者の苦痛を軽減することができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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