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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻6号

1992年06月発行

文献概要

論述

bisurface knee(KU型膝人工関節)の関節可動域―Y/S II型との比較

著者: 上尾豊二1 三木尭明1 千束福司1 小谷博信1 原聖1 増田敏行1 高橋真1 松岡秀明1 河村洋行1

所属機関: 1玉造厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.685 - P.689

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 抄録:高度屈曲を目的とした膝人工関節:KU型膝の特徴は,関節の支持と運動の2つの機能を高めるため,関節構造を体重負荷を目的とした関節面と,屈曲運動を目的とした関節面の二面(bisurface)としたことである.屈曲を目的とした関節面は関節中央後方に曲率大の凸の球面を持つ大腿関節面と,それに対応する凹の脛骨関節面とからなる.その可動域評価を客観的に検討するため,Y/S II型膝を対照としたKU型膝の比較試験を行った.KU型膝20例25関節,Y/S II型膝19例29関節である.KU型膝は屈曲平均術前123°から術後133°に有意に増加し,Y/S II型膝は術前127°,術後128°と術前角度の保持にとどまった.しかし,両者に統計的な有意差は認めない.KU型膝には術前後の角度に有意な相関(r=0.5)があり,術前屈曲角度が大きいと術後屈曲角度も大きい.Y/S II型膝は術前後の角度に有意な相関はなく,術前屈曲が良くても約130°での頭打ちの傾向が見られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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