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手術手技シリーズ 関節の手術<下肢>
足根骨癒合症に対する癒合部切除術
著者: 北田力1
所属機関: 1済生会中和病院整形外科
ページ範囲:P.699 - P.702
文献購入ページに移動1750年に,Buffonが初めて報告したという足根骨癒合症(tarsal coalition)は,踵骨と舟状骨間および踵骨と距骨間にもっとも多い.稀に梗状骨と中足骨間にも見られることもあり,その出現頻度は,0.03%から1%の間であると言われている.
病因については,mesenchymeのsegmentation defectによるとする説が有力で,GriffinとRandは,新生児の剖検例において踵骨と舟状骨間の軟骨性癒合症を見い出している.そのほか,遺伝的な要因も見逃せず,Leonardは一等親間では39%に癒合症が遺伝すると報告している.
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