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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻6号

1992年06月発行

文献概要

検査法

腰部脊柱管狭窄症に対する磁気刺激法による運動路評価

著者: 飯塚正1 吉野恭正1 巣山直人1 関口哲夫1

所属機関: 1埼玉医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.713 - P.719

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 抄録:磁気刺激法は,従来の方法では困難であった深部の神経組織を無痛性非侵襲性に刺激可能であり,世界的に注目を集めてきている.当院では1987年以来200例以上の神経疾患に応用してきた.今回,本法により腰部脊柱管狭窄症16例32肢の運動路を評価し,66例132肢の健常対照群と比較検討した.頭刺激MEP潜時は,対照群より有意に遅延し,筋力低下とほぼ相関した.馬尾神経伝導速度は,馬尾型(混合型含む)で平均29m/s,片側神経根型の患側で36m/s,健側で46m/sであった.異常判定率は,馬尾型で100%,神経根型では67%であった.多椎間病変や頸椎症の合併例でも責任病巣の判定に有用であった.また,全例で副作用はなく,外来レベルでも容易に検査可能であった.以上から,本法は腰部脊柱管狭窄症の客観的運動機能評価法として有用であることが判明した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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