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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻6号

1992年06月発行

文献概要

臨床経験

両側同時に発生した大腿骨頸部spontaneous fractureの1例

著者: 原田昭1 原田雅弘2

所属機関: 1市立八幡浜総合病院整形外科 2原田整形外科

ページ範囲:P.747 - P.750

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 抄録:両側同時に発生した大腿骨頸部spontaneous fractureの1例を報告した.症例は67歳の女性で,明らかな誘因なく歩行時の両股関節痛が出現したため当科を受診した.初診時の単純X線像では両大腿骨頭下骨梁の硬化像および外側骨皮質の亀裂像が認められ,MRIでは骨頭下に低信号域のラインがみられ,骨折線が明瞭に描出されていた.治療は両側ともに三本螺子固定を行い,骨癒合が得られた.本症は骨粗鬆症の進行に伴う骨の脆弱化を基盤として,明らかな外傷の既往がなく日常生活動作の反復により発生する比較的稀な骨折とされてきた.しかし,本症は大腿骨頸部内側骨折の一型としてとらえることが可能であり,日常臨床上で,決して稀な骨折ではないことが推測される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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