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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻7号

1992年07月発行

文献概要

論述

膝関節外側半月板損傷の臨床像

著者: 八塚知二12 王享弘1 小林晶1 徳永純一1 福元敬二郎1 吉本隆昌1 後藤元徳1 濱渉1 浅野茂利1

所属機関: 1福岡整形外科病院 2現:大分医科大学整形外科

ページ範囲:P.801 - P.807

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 抄録:膝外側半月板(以下LMと略す)損傷は膝内側半月板(以下MMと略す)損傷に比べて臨床症状が乏しく,関節造影も判読が困難な場合があり診断に苦慮する.外側円板状メニスクス(以下LDと略す)を除くLM損傷の臨床像を明確にするのを目的とした.当院で手術したM損傷は788症例835Mであった.MM,LM損傷の発症頻度は1:0.51とMMに多かったが,1984年以降はLM損傷の比率が増加している.発症機転は非外傷性損傷がLMでは多く,臨床症状の発現はLMは少なかった.断裂型ではLMでは横断裂の頻度が多かった.断裂部位ではLMでは前,中節での断裂が多かった.LM損傷の関節造影診断率は77.1%であった.M損傷の内外側の部位診断の誤診は30症例に認められ,LM損傷をMM損傷としたものが最多であった.LM損傷は臨床症状が乏しく関節造影の診断も困難なことがあり,内側に症状が認められた場合,MM損傷と誤診する可能性があることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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