icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻7号

1992年07月発行

文献概要

臨床経験

小児外傷性踵骨欠損の1例

著者: 黒柳律雄14 山根知哉1 須田光1 小竹伴照2 鳥居修平3

所属機関: 1総合病院高山久美愛病院整形外科 2藤田学園保健衛生大学七栗サナトリウムリハビリテーション科 3名古屋大学医学部附属病院形成外科 4現:東京厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.823 - P.827

文献購入ページに移動
 抄録:農業機械により高度の足部外傷を受け,踵骨を失った7歳男児を経験した.この外傷に伴い,足底から後足部にかけての皮膚が,広範な壊死に陥ったため,reversed peroneal island flapで被覆した.その後,踵骨再建術は行わず,足部は扁平足を呈し,素足での荷重時には足底後方部に軽い疼痛を訴える.しかし,残存したアキレス腱遠位端が距骨後下端でtenodesisの状態となったため,足底屈力も比較的良好で,簡単な足底装具の装着のみで,軽いランニングも可能である.大型床反力計による歩行分析を施行した.荷重中心は,健側よりやや後方に移動している.床反力の垂直分力は1峰性で,ピークも健側に比し小さい.前後分力の制動相が,非常に弱いことも特徴的である.しかし,これらの異常パターンも足底装具装着下の歩行では改善している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら