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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻8号

1992年08月発行

文献概要

臨床経験

神経症状を伴った先天性頸椎癒合症

著者: 湯浅竜寿1 巣山直人1 飯塚正1

所属機関: 1埼玉医科大学整形外科教室

ページ範囲:P.929 - P.932

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 抄録:先天性頸椎癒合症は比較的よく見られる頸椎奇形であるが,神経症状を伴うものは少ない,本症のうち頸髄症,頸部神経根症を伴うものについて病態と治療を検討した.対象は最近3年間に当科で加療した7例で,男性6例,女性1例,年齢は34~71歳で平均年齢は51歳であった.画像診断は各種施行し,とくにMRIは全例に行い,臨床症状との相関を検討した.4例は保存的に,3例は観血的に治療した.日整会スコアによる7例の平均改善率は50%であった.MRIでは癒合椎の上下椎間で脊髄の圧迫が高頻度に認められた.脊柱管狭窄を合併するものは神経症状が比較的高度であった.本症は,他の先天奇形,頸椎管狭窄,および癒合椎の隣接椎間での不安定性などの合併頻度が高く,頸髄症や神経根症を惹起する危険性が高いことが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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