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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻9号

1992年09月発行

文献概要

論述

displaced fat pad sign陽性,転位軽度な小児肘関節周辺骨折の検討

著者: 西島雄一郎1 太田義明1 道下正光1 山崎安朗1 東田紀彦1

所属機関: 1金沢医科大学整形外科

ページ範囲:P.996 - P.1002

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 抄録:displaced fat pad sign陽性で転位軽度な肘関節周囲骨折48骨折を集計した.外顆骨折がもっとも多く,この骨折ではmetaphysisの線状陰影として骨折線が認められる。その線状陰影は時として骨端線と鑑別しにくい時もある.次に多いのは前腕骨近位端骨折で橈骨頸部骨折は思春期に多く,尺骨近位端骨折は年少者に多かった.これらの骨折では受傷時骨折線が明らかではなく,後に仮骨形成や骨硬化像を見て骨折と診断するに到った例がある.顆上骨折はparadoxical displaced posterior fat pad signを示した.displaced fat pad signは転位軽度な肘関節周囲骨折の診断にはまず注目する所見である.この所見が陽性であれば骨折があると考えて詳細に読影する.たとえ初診時骨折線を発見できずとも,骨折に準じて外固定を行う方が良い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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