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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻9号

1992年09月発行

文献概要

論述

腰部脊柱管狭窄症に対するLipo PGE1静注法の検討

著者: 村上正純1 高橋和久1 山縣正庸1 高橋弦1 大竹良治1 豊根知明1 北原宏1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1011 - P.1018

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 抄録:神経性間欠跛行を主症状とした腰部脊柱管狭窄症30症例に対して,Lipo prostaglandin E1(以下,Lipo PGE1)bolus静注療法を行い臨床効果を検討した.さらに,その効果発現機序を解明する目的で,実験動物およびヒトにおいてレーザードップラー血流計を用いて神経根の血流量を測定し,Lipo PGE1投与による影響を観察した.その結果,①Lipo PGE1投与により,JOA scoreは平均15.9点から19.2点へと有意な上昇を示した.また項目別には,自覚症状における下肢痛・しびれ感および歩行能力とADLにおける歩行について有意な改善であった.②しかしその改善効果は,疼痛を主体とする神経根性間欠跛行例やJOA scoreの低い重症例では劣る傾向であった.③ネコを用いた動物実験および手術に至った臨床例において,Lipo PGE1投与による神経根血流増加作用が確認され,臨床効果発現機序の一つであると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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