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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻9号

1992年09月発行

文献概要

臨床経験

bearing insert破損により脱臼をきたしたBateman型人工骨頭4症例の検討

著者: 吉田成仁1 四方実彦2 田口保志2 多田弘史2 岡田温2 葛岡達司2

所属機関: 1舞鶴市民病院整形外科 2京都市立病院整形外科

ページ範囲:P.1037 - P.1040

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 抄録:Bateman型人工骨頭置換術後6~11年で,bearing insertの破損により,ステム骨頭の脱臼をきたした4症例を経験した.症例は全例とも比較的若年時に手術をうけた男性であり,脱臼前にX線上,outer headの内反変形を認め,軽労働または日常生活動作中に脱臼をきたした.手術時所見では,各々のbearing instertの6個のleafletのうち,5個以上が体部との接合部で破断されており,特に2-3カ所で同部の著明な摩耗が認められた.このことから,outer headの内反位固定によって,leafletの接合部にストレスが集中し,摩耗,破損をきたしたものと推測された.全例ともouter headとbearing insertの再置換により良好な結果が得られている.また,症例は4例ともBateman UPF I型であるが,現在用いられているBateman UPF II型においても,outer headの内反の進行する症例では,注意を要すると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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