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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻9号

1992年09月発行

文献概要

臨床経験

MRIにて診断し得た急性脊髄硬膜外血腫の自然回復例

著者: 月坂和宏1 永田義紀1 村瀬雅之1 上田久司1 笹重善朗1 大本修1

所属機関: 1中国労災病院整形外科

ページ範囲:P.1057 - P.1060

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 抄録:急激な背部激痛とともに両下肢麻痺をきたし短時間で自然回復した非外傷性急性脊髄硬膜外血腫の稀な1例を経験したので報告する.診断に際しMRIが非常に有効であったので,その経時的変化について文献的考察を加え述べる.症例は66歳,女性.発症24時間後のMRIでC6-Th1硬膜外背側に凸レンズ型を呈する,T1強調像で等信号,T2強調像で不均一な等~低信号領域を認めた.特徴的な臨床症状とあわせ急性脊髄硬膜外血腫と診断した.発症8日後のMRIでは血腫は消失しており麻痺は完全に回復していた.出血量が少なかったためヘモグロビンの化学変化が速やかに生じて血腫が吸収され,良好な臨床経験をたどったものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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