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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻9号

1992年09月発行

文献概要

臨床経験

血管外膜切除が有効であったCRST症候群の1例

著者: 鈴木正孝1 牧野仁美1

所属機関: 1東海病院整形外科

ページ範囲:P.1061 - P.1064

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 抄録:CRST症候群はcalcinosis,Raynaud's phenomenon,sclerodactyly,telangiectasiaの4つの徴候をそなえた全身性硬化症の良性型-亜型とされている.両手足末節骨骨融解と両手の阻血による疼痛,右示指の難治性感染性潰瘍をきたしたCRST症候群の1例を経験治療した.すでに保存療法として血管拡張剤等の投与を長期に何度も行われていたが,一時的な効果のみで疼痛,潰瘍が悪化しているため,末梢での交感神経切除である指動脈分岐部での血管外膜切除術を行ったところ,術後疼痛も潰瘍も急速に治療し,10カ月後の現在再発はない.
 CRST症候群の根治的治療法がない現在,手指の阻血性疼痛や潰瘍に対して指動脈部での血管外膜切除術は有効な治療手段である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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