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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻1号

1993年01月発行

文献概要

シンポジウム 外反母趾の治療

Lindgren法・Lindgren変法・two-directional osteotomy

著者: 中川悟1 奥田隆司1 増田祥男1 岩淵亮2

所属機関: 1九州中央病院整形外科 2登別厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.19 - P.28

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 抄録:Lindgren法にて第二中足骨頭底部の胼胝・疼痛の残存,悪化が認められた.第二中足骨に対する第一中足骨の突出度を測定し,第一中足骨短縮が第二中足骨頭部痛・胼胝の原因となることを明らかにした.そこで第一中足骨突出度の減少の少ない骨切り術をLindgren変法として施行した.しかし変形の強い症例では一平面での骨切り術では矯正に限界を認め,遠位骨片の外方移動のみならず外反矯正も可能なtwo-directional osteotomyを考案した.
 Lindgren法19足,Lindgren変法41足,two-directional osteotomy 59足について検討を加えた.Lindgren法施行後第一中足骨突出度は平均2.68mm減少し,中足骨頭部痛・胼胝が7足(37%)に認められた.Lindgren変法施行後第一中足骨突出度は1.8mmの減少にとどまり,中足骨頭部痛・胼胝は9足(22%)に残存した.two-directional osteotomyでは第1中足骨突出度の減少は0.7mmにとどまり,中足骨頭部痛・胼胝の残存は7足(12%)と著明に改善していた.全症例にて統計学的に検討すると,術後の中足骨頭部痛・胼胝は術後の中足骨突出度(r=-0.455,p<0.001),中足骨突出度の減少(r=0.392,p<0.001),術後の一・二中足骨間角(r=0.183p<0.05)と明らかな相関を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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