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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻1号

1993年01月発行

文献概要

臨床経験

投球動作により後方転位をきたした鎖骨内側骨端離開の1例

著者: 井上邦夫1 石黒隆1 小川清久2 野田幸男3

所属機関: 1平塚市民病院整形外科 2慶応義塾大学医学部整形外科学教室 3慶応義塾大学医学部リハビリテーション科

ページ範囲:P.75 - P.78

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 抄録:16歳男子が,バレーボール用のボールを投球した後,右前胸部に激痛を感じた。臨床所見と単純CT像から後方転位を伴う鎖骨内側骨端離開と診断し,全麻下に観血的整復を行い,骨縫合で骨片間を安定させた.握ることが出来ない大きな球を投げる場合,大きな肩甲帯の前方移動と肩関節の水平内転運動を得るため,大胸筋は強く長時間にわたり収縮する.肩甲帯の慣性運動とこの大胸筋の収縮が鎖骨内側端に後方に向かう力を発生させ,力学的に弱い骨端線に離開を生じさせた,と推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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