icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻1号

1993年01月発行

文献概要

臨床経験

第3腰椎椎体から椎間板腔へ発生した骨軟骨腫

著者: 牛尾一康1 岩崎廉平1 清水克時1 小野講三1 山室隆夫1 綿谷茂樹2

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室 2京都大学医学部付属病院中検病理

ページ範囲:P.83 - P.85

文献購入ページに移動
 抄録:骨軟骨腫は長管骨の骨幹端に好発し,脊椎発生は少ない.脊椎の中では,椎弓・棘突起からの発生が多く,椎体からの発生は稀とされている.我々は第3腰椎椎体から椎間板腔へ発生した骨軟骨腫の稀な1例を経験したので報告する.症例は37歳の女性で,1991年3月,腰痛を主訴に当科を受診した.神経学的異常は認められなかった.単純X線像では,第3腰椎椎体下縁から椎間板腔へ石灰化陰影が認められた.CTでは,L3/4椎間板中心部に境界明瞭な石灰化陰影がみられた.第3腰椎椎体下縁に基部を持つ腫瘍を一塊として摘出した.病理標本で,成熟した骨および軟骨帽があり,核の異型性は見られず,骨軟骨腫と考えられた.椎体の骨化過程で迷入した軟骨細胞から発生したと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら