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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻1号

1993年01月発行

文献概要

臨床経験

成人発症のtethered cord syndrome

著者: 伊藤宣1 岩崎廉平1 清水克時1 西尾健1 山室隆夫1 吉村直樹2

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室 2京都大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.87 - P.90

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 抄録:24歳男性のtethered cord syndromeを経験した.腰痛,排尿障害で発症し,仙椎部の皮膚のdimple,殿部・下肢の知覚障害,SLR test両側陽性,指床間距離30cm,膀胱直腸障害などが認められた.画像では,第1仙椎以下の潜在性二分脊椎,第2仙椎レベルまで係留された脊髄円錐,その尾側の脂肪様組織,横走ないし上行する神経根像などが認められた.手術は,dimple皮下より硬膜内に達し脊髄円錐に癒着していた脂肪組織の剥離,および第4仙椎レベルでの終糸切離を行った.術後,歩行障害,知覚障害,SLR testに加え膀胱直腸障害も改善した.小児例と同様成人例においても終糸切離,untetheringにより症状の改善が期待できると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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