icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻10号

1993年10月発行

文献概要

論述

若年者における頸椎部flexion myelopathy―病態と後方固定術の手術成績

著者: 大成克弘1 山田勝久1 蜂谷將史1 藤井英世1 藤下彰彦1 大久保俊彦1 三原久範1 最上敦彦1 花堂祥治1 近藤総一1 斉藤裕一1 岩村祐一1

所属機関: 1横浜南共済病院整形外科

ページ範囲:P.1119 - P.1127

文献購入ページに移動
 抄録:頸椎部flexion myelopathyで後方固定術を行った若年者5例を対象として,その病態を解明する目的で臨床像,手術所見,手術成績を調査した.発症年齢は平均16.6歳であり,4例では発症後も身長は増加した.初発症状は手指の震えと伸展障害が3例,手指の震えとしびれが2例であり,右上肢のみ3例,両上肢2例で,うち1例には下肢の知覚障害と腱反射亢進を認めた.頸椎単純X線正面像で全例に軽度の側彎(Cobb法で5°~20°)を認め,1例を除き左凸であった.脊髄造影前屈位側面像で5例中3例に硬膜管の前方偏位を認め,CTM像で脊髄の扁平化(脊髄面積平均37.6mm2)を認めた.他の2例には硬膜管の前方偏位を認めなかった,手術所見で5例中4例に硬膜背側の静脈怒張を認めた.波型鋼線を用いた後方固定術を行い,全例症状は改善した.long fusionにもかかわらず可動域制限に起因する愁訴はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら