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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻11号

1993年11月発行

文献概要

論述

抗癌剤感受性からみた軟部悪性腫瘍に対する化学療法の適応

著者: 森川精二12 土屋弘行1 安竹秀俊1 高木泰孝1 佐々木琢磨3 富田勝郎1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科学教室 2現:市立敦賀病院整形外科 3金沢大学がん研究所化学療法部

ページ範囲:P.1237 - P.1241

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 抄録:軟部悪性腫瘍に対する化学療法の必要性を明らかにするため,組織型別の抗癌剤感受性を検討した.軟部悪性腫瘍の新鮮材料53検体に対してhuman tumor clonogenic assay(HTCA)またはMMT assayによる抗癌剤感受性試験を施行した.MFHに対してはCis-platinum,Actinomycin Dが,滑膜肉腫に対してはAdriamycin,Cyclophosphamide,Vincristine,Cis-platinumが,横紋筋肉腫に対してはActinomycin D,Adriamycin,Cis-platinumがそれぞれ高い感受性を示した.脂肪肉腫,平滑筋肉腫,悪性神経鞘腫は抗癌剤に対する感受性は低かった.これらの結果からMFH,滑膜肉腫,横紋筋肉腫は化学療法の良い適応であるが,各薬剤の有効率は高いものでも40~50%であり,新しい抗癌剤の開発や薬剤の効果増強等が今後の課題であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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