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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻11号

1993年11月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

Threadwire saw(T-saw)の開発と脊椎外科領域での応用―その1.完全還納式椎弓切除術

著者: 富田勝郎1 川原範夫

所属機関: 1金沢大学医学部付属病院整形外科

ページ範囲:P.1249 - P.1257

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 抄録:Threadwire saw(T-saw)は,Gigli sawの考えを発展させ筆者らが開発したものであり,stainless steelのより糸で構成された直径0.5mmのmicrocableである.表面は滑らかで軟部組繊に対して安全であり,また柔軟で操作性に富んでいるため,脊椎硬膜外腔に挿入しsawing motionの操作にて椎弓,椎弓根,棘突起を硬膜を傷つけずに,鋭利に切離することが可能である.我々はこの骨切り手技を各種の脊椎手術に応用しているが,今回は完全還納式椎弓切除術(金大式)を紹介した.本法は『T-sawを用い脊髄腫瘍切除など椎弓切除のうえ脊柱管内操作を必要とする際に,いったん椎弓を切離し,脊柱管内の操作が終了した時点で再びもとの位置に解剖学的に正確に還納する』方法である.脊柱管内病変に対する極めて良好な視野が得られ,安全な手術操作が可能であった.術後3ヵ月程度でprimary bone healingを認め,後方支持機構の安全な復元が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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