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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻11号

1993年11月発行

文献概要

臨床経験

大菱形骨単独粉砕骨折の1例

著者: 田久保興徳1 中康匡1 大浦五郎2 四方義朗2 呉世昌2 藤原浩芳2 真鍋卓容2 玉井和夫3 平澤泰介3

所属機関: 1なぎ辻病院整形外科 2明石市民病院整形外科 3京都府立医科大学整形外科

ページ範囲:P.1305 - P.1308

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 抄録:比較的稀とされている大菱形骨単独骨折を経験した.症例は17歳,男性.主訴は左母指手根中手関節(以下CM関節)部痛である.ラグビーでタックルし,左母指を強打した.左母指CM関節部の腫脹と運動制限,X線像にて大菱形骨の粉砕骨折を認めた.母指を末梢方向へ牽引することにより整復位が得られたため,局所麻酔下に左母指基節骨を介して直達牽引を行った.約5週間で直達牽引を除去した.受傷後ヵ2ヵ月では,骨癒合も得られ,疼痛は消失し,手関節と母指の可動域も良好であった.2年10ヵ月を経過した時点でも,疼痛,可動域制限なく,経過は良好である.
 本邦にて報告された大菱形骨単独骨折27例について検討し,受傷機転と骨折型の分類及び治療について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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