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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻11号

1993年11月発行

文献概要

臨床経験

フィブリン接着剤および微線維性コラーゲンによるセメントレス人工膝関節形成術の出血抑制効果

著者: 平岡正毅1 八木知徳1 引野講二2

所属機関: 1手稲渓仁会病院整形外科 2札幌鉄道病院整形外科

ページ範囲:P.1309 - P.1313

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 抄録:セメントレス人工膝関節形成術(以下TKA)が普及してきているが,骨切り面からの出血が多く問題となっている.骨切り面からの出血を抑制する目的で,96膝のセメントレスTKAにおいて,微繊維性コラーゲン(MCH使用群:38膝)およびフィブリン接着剤(Beriplast P使用群:46膝)を骨切り面に使用し,その効果を比較検討した.術中出血量は止血剤を使用しない12膝(以下,非使用群)では464ml,MCH使用群472ml,フィブリン接着剤使用群409mlで3群間には差はなかった.術後出血量は非使用群で1,445mlであるのに対し,MCH使用群561ml,フィブリン接着剤使用群619mlと有意に少なかった(P<0.01),総輸血量は非使用群で1,371mlであるのに対し,MCH使用群で848ml,フィブリン接着剤使用群859mlと有意に非使用群より少なかった(P<0.01),MCHとフィブリン接着剤の間では,術後出血量および総輸血量において有意差はなかった.両群とも臨床的合併症は認められず,安全で有用な止血法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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