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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻12号

1993年12月発行

文献概要

論述

悪性軟部腫瘍に対する追加手術の治療成績

著者: 勝尾信一1 土屋弘行1 安竹秀俊1 高木泰孝1 徳海裕史1 富田勝郎1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1321 - P.1326

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 抄録:初回に良性と考えて切除術を受けている悪性軟部腫瘍に対する治療成績を,追加広範切除群・追加辺縁切除群・再発広範切除群に分けて検討した.追加広範切除群13例はCDF 10例 NED 1例 DOD 2例で,再発はなく転移を3例に認め初回広範切除に匹敵する好成績であった.しかし追加辺縁切除群2例はNED 1例 AWD 1例で,2例とも再発し転移を1例に認め,再発広範切除群7例はCDF 3例 NED 1例 DOD 3例で,再発は2例に転移は4例に認め,両群とも極めて不良な成績であった.従って良性と考えて行われた初回手術後に悪性と診断されたならば,早急に広範切除を行なうべきと考えた.しかし追加広範切除は初回広範切除より切除範囲が広くなるため術後機能は悪くなると考えられ,少しでも悪性が疑われればまず生検を行なって診断を確定させるべきと考えた.また高悪性度腫瘍の追加治療にあたっては,micrometastasisを抑えるために化学療法の併用が必要と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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