icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻12号

1993年12月発行

文献概要

論述

脊髄髄内海綿状血管腫のMRI診断と外科的治療

著者: 井須豊彦1 藤本真1 浅岡克行1 馬渕正二1 奥村均2 津坂知文2 本間早苗2 緒方昭彦2 南部敏和3

所属機関: 1釧路労災病院脳神経外科 2釧路労災病院神経内科 3釧路労災病院放射線科

ページ範囲:P.1343 - P.1348

文献購入ページに移動
 抄録:本報告では,脊髄髄内海綿状血管腫の早期診断治療の重要性を強調すると共に,術前診断におけるMRIの有用性を述べる.【対象】対象は,MRIにより診断された脊髄髄内海綿状血管腫5症例(頸髄2例,胸髄2例,脊髄円錐部1例)であり,内訳は男性2名,女性3名である(年齢は30歳~59歳,平均46歳).【結果】①T1,T2強調スピンエコー像にて,isointensityを示す領域の周辺はlow intensity(古い血腫)を示した.isointensity areaは,Gd-DTPA投与にて増強されたが,手術により,血管腫本体であることが示された.②手術成績.術前の神経症状が軽度で,血管腫の全摘出が行われた4症例では,良好な手術結果が得られたが,発症15年後に診断され,術前の症状が重篤であった1例では,術後成績は不良であった.【結語】脊髄髄内海綿状血管腫のMRI診断に際しては,血管腫に伴う血腫のみならず,血管腫本体を同定することが重要であり,早期診断治療により,良好な手術結果が得られる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら