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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻12号

1993年12月発行

文献概要

論述

陳旧性舟状骨骨折に対するanterior wedge-shaped graft―carpal alignmentからの検討

著者: 露口雄一1 日高典昭1 大野博史1 村瀬剛2

所属機関: 1大阪労災病院整形外科 2星ヶ丘厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.1349 - P.1355

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 抄録:陳旧性舟状骨骨折26人27手関節についてcarpal alignmentの観点から,anterior wedge-shaped graft(AWG)の有用性を検討した.X線評価にはradio-lunate angle(RL角)よりもscapho-lunate angle(SL角)が有用と思われた.しかし,偽関節経過期間とdorsiflexed intercalated segment instability(DISI変形)との関連は確認できなかった.末梢骨片が掌屈変形した不安定型の舟状骨骨折に対してAWGを行うことで,舟状骨骨軸の改善だけでなく,DISI変形も同時に矯正できた.また.術後成績も安定型と同等になった.しかし,術後も舟状骨遠位骨片の掌屈変形が残存した症例では,手関節の可動域の低下だけでなく,疼痛や握力などを含めた成績の低下を認めた.以上より末梢骨片が掌屈変形した不安定型の舟状骨々折に対するAWGの有効性を示すことができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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