icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻2号

1993年02月発行

文献概要

臨床経験

悪化したOllier病の1例

著者: 黒澤克也1 八木宏之1 大草良夫1 林俊一1 石田俊武2 高見勝次2

所属機関: 1桃山市民病院整形外科 2大阪市立大学医学部整形外科

ページ範囲:P.165 - P.168

文献購入ページに移動
 抄録:Ollier病が悪性転化することは以前よりよく知られているが,稀といわれ,わが国でも報告が少ないので報告する.症例は33歳の男性で,主訴は左大腿から膝部にかけての疼痛である.現病歴は昭和48年5月に左大腿骨のOllier病で,大腿骨の矯正骨切術を受けた.18年後の平成2年12月に同部の疼痛に気付き,平成3年3月より左大腿末梢部の腫脹,疼痛が増強したので,10月7日当院を受診した.入院時,左大腿末梢部に15×14cmの弾性硬の腫瘤が見られ,圧痛は著明であった.単純X線像では骨皮質の破壊を伴って,皮質外に巨大な腫瘤を形成していた.骨およびガリウムシンチの取込み増加部分を参考に,腫瘍塊をできるだけ広く切除し,また膝関節も準完全切除を行って,人工膝関節で置換した.組織学的にはII度の軟骨肉腫であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら