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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻3号

1993年03月発行

文献概要

シンポジウム 癌性疼痛に対する各種治療法の適応と限界

癌性疼痛に対するペインクリニック的アプローチ

著者: 鈴木太1 小川節郎1 佐伯茂1

所属機関: 1駿河台日本大学病院麻酔科・ペインクリニック

ページ範囲:P.269 - P.275

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 抄録:1983年から1991年に至る間に治療した癌性疼痛患者378例のうち,脊椎への浸潤あるいは転移に伴う痛みを訴えた例は53例(14%)にみられた.これら症例の痛みの性質を検討した結果,脊椎転移による痛みは体動時に発する鋭い痛みを訴える例が多いこと,神経損傷を伴う場合が多いことが特徴であることが明確になった.これらの痛みは通常の全身的な鎮痛薬が効きにくい痛みであり,したがって他の種の癌性疼痛よりも治療成績が悪かった.現在我々が持っている鎮痛法のうち,硬膜外鎮痛法,くも膜下ブロックは有効な方法であるが,いずれも欠点を持っていて,全例に用い得ない.放射線科,整形外科との連携による鎮痛対策が必要であることを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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