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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻3号

1993年03月発行

文献概要

シンポジウム 癌性疼痛に対する各種治療法の適応と限界

転移性脊椎腫瘍による疼痛の治療―手術治療と放射線治療

著者: 冨士武史1 加藤泰司1 田中正道1 宮本隆司1 小泉寿章1 辻野宏明1 原田武雄1 廣田茂明1

所属機関: 1大阪府立病院整形外科

ページ範囲:P.277 - P.284

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 抄録:転移性脊椎腫瘍による症状に対して,手術適応を,①転移性脊椎腫瘍であることがわかっており,疼痛・麻痺の原因が椎体の骨折などの脊柱不安定性によるもの,②転移性脊椎腫瘍が疑われ,疼痛・麻痺が進行性であるが原発腫瘍が不明の時とし,放射線適応を,①転移性脊椎腫瘍であることがわかっており,疼痛・麻痺の原因が腫瘍の膨隆や硬膜外転移であり脊柱の支持性が保たれるもの,②手術治療後の局所再発防止として,45例に治療を行った.初回の治療が手術治療によるもの24例と初回の治療が放射線照射によるもの21例に分けて成績を検討した.疼痛,麻痺,歩行能力は両群共に改善を示し,生存期間中の大部分の期間で治療効果が持続していた.Hallの提唱した,satisfactory resultは初回手術治療群で37.5%,初回放射線治療群で33.3%であった.転移性脊椎腫瘍の局所治療にあたっては手術治療・放射線治療の適応と限界を把握し,慎重に選択することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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