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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻3号

1993年03月発行

文献概要

臨床経験

捻挫後に続く足関節痛の関節鏡による検討

著者: 西川真史1 一柳一朗1 新戸部泰輔1 黒川智子1 藤井一晃1 成田穂積1 小杉優子1 中沢成史2

所属機関: 1八戸市立市民病院整形外科 2八戸平和病院整形外科

ページ範囲:P.323 - P.327

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 抄録:捻挫後に続く足関節痛で,X線上異常を認めず,関節不安定性も認めない症例に足関節鏡を施行し,その所見と鏡視下手術による治療の有効性について考察を加えた.対象は,7例(男4例,女3例),7関節(右6関節,左1関節),13~22歳(平均16.3歳).全例とも足関節前方の関節裂隙に圧痛を認めたが,他動的な関節の不安定性は認めなかった.方法として,前内,外側刺入により足関節を鏡視した.鏡視下に滑膜,軟骨,靱帯を観察し,必要に応じて鏡視下debridementを行った。その結果,全例とも関節軟骨や靱帯に異常を認めなかったが,関節前方の軟部組織の増生が特徴的であった.これを鏡視下に切除したところ,症状の著しい改善を認めた,この組織の基部は前方関節包と連続しており,組織診では慢性滑膜炎であった.捻挫を契機に易刺激性な状態となった滑膜が,繰り返す外力のため肥厚し関節間に挟まったものと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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