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特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より) 主題 各種治療法の適応と限界/椎間板ヘルニア
重労働者とスポーツ選手の腰椎椎間板ヘルニアに対する各術式の成績と限界について
著者: 松永俊二1 酒匂崇1 武富栄二1 中川雅裕1 井尻幸成1
所属機関: 1鹿児島大学医学部整形外科
ページ範囲:P.359 - P.364
文献購入ページに移動重労働者とスポーツ選手の腰椎椎間板ヘルニア患者を対象として,部分椎弓切除術(いわゆるLove法)を30例,経皮的髄核摘出術を62例,腰椎固定術を29例に行った.重労働への復帰については,腰椎固定術が89%と最も優れていたが,Love法と経皮的髄核摘出術については成績に差が認められなかった.スポーツ選手に対しては,経皮的髄核摘出術が26例中21例(81%)に競技に復帰できており,また復帰に要した期間も8週と他の術式に比べ有意に短かった.重労働者やスポーツ選手など腰部に多大な力学的ストレスのかかる患者に対しては,手術を行う際に職業復帰や選手のneedsなどを考慮して適切な手術を選択することが重要である.
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