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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より) 主題 各種治療法の適応と限界/椎間板ヘルニア

Extraforaminal lumbar disc herniationに対する骨形成的偏側椎弓切除術

著者: 小田裕胤1 河合伸也1 野村耕三1 浦野正之1 大谷武1 豊田耕一郎1 田口敏彦2

所属機関: 1山口大学医学部整形外科学教室 2山口県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.365 - P.373

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 抄録:extraforaminal lumbar disc herniationでは,ヘルニアが脊柱管外に存在し,そのタイプもprotrusionよりもextrusionやsequestrationが多い特徴を有する.手術的治療に際しては,このヘルニア塊を直視下に確実に摘出するためには,椎間関節を含めた広範な展開が必要とされる.骨形成的偏側椎弓切除術は,罹患側の椎弓を関節突起間部と棘突起の正中縦割による骨切りで,偏側椎弓のみの一時的な摘出と,上関節突起の頭側および内側の部分切除により,罹患神経根を脊柱管内から管外へと追跡でき,遊走せるヘルニアも罹患神経根の愛護的操作のもとに,直視下に確実な摘出が可能な術式である.さらに,再度椎弓を還納することにより,椎間関節を含む後方構築も温存され,脊椎固定術の併用も必要としない.最長5年,平均2年3ヵ月の短期の成績では優+良が94%と良好であり,再発や椎間不安定性を来した症例はなく,本症に対し最も推奨しうる術式である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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