icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より) 一般演題

後方離開を呈する胸・腰椎屈曲損傷―破壊運動軸理論に基づく分類の試み

著者: 谷正太郎1 石井祐信1 国分正一2

所属機関: 1国立療養所西多賀病院整形外科 2東北大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.495 - P.503

文献購入ページに移動
 抄録:椎弓根・椎弓の水平骨折,椎間関節の離開,棘上・棘間・黄色靱帯の断裂,棘突起の剥離骨折を呈する胸・腰椎屈曲損傷38例のX線像で,破壊運動軸(前方圧潰と後方離開の境界と定義)の位置と方向を求め,発生メカニズムの検討を行った.破壊運動軸が椎骨高位にあるもの27例,椎間板高位にあるもの11例であった.椎骨高位に運動軸の例は,さらに前額・水平面内で運動軸が椎体内にある洗濯バサミ骨折15例と椎体後縁にある破裂骨折型8例,および前額・水平面から外れた対角的洗濯バサミ骨折4例に分けられた.椎間板高位に運動軸の例は,さらに前額・水平面内で運動軸が椎間板後縁にある古典的楔状圧迫骨折5例,椎間板内にある楔状圧迫骨折1例とDenisのtype C 3例,および前額・水平面から外れた対角的楔状圧追骨折2例に分けられた.損傷の発生メカニズムの解釈に破壊運動軸の理論を取り入れることで,Denisの分類に記載のない骨折型も容易に理解でき,包括的な分類が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら