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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より) 一般演題

骨粗鬆症椎体の破壊挙動

著者: 長谷川和宏1 高橋栄明1 古賀良生1 川嶋禎之1 原利昭2 田辺祐治2 田中茂雄3

所属機関: 1新潟大学医学部整形外科 2新潟大学工学部システム機械工学科 3新潟大学大学院自然科学研究科

ページ範囲:P.505 - P.511

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 抄録:9椎体の高齢群および4椎体の壮年群の2群よりなる腰椎を用いて,骨塩密度計測後,準静的圧縮試験を行い,同時に弾性波(AE)を計測した.負荷試験終了後,椎体中央部矢状面より作成した薄切片のマイクロラジオグラフィを撮影し,椎体内部の破壊様式を観察した.骨塩密度は高齢群で有意に低く,これを骨粗鬆症群とみなした.最大加重は高齢群では3182.8±1603.3N,壮年群では8938.0±167.1Nと有意に後者の方が高値であった.最大加重点までに発生した累積AE event countは高齢群では81.7±6O.9,壮年群では9.5±4.5と有意に前者の方が多く,これは骨粗鬆症椎体の脆弱性を示すものと考えられた.また,加重後の骨折は頭側および尾側1/3に分布していたことより,椎体の力学的弱点は頭側および尾側1/3に存在し,これが骨粗鬆症椎体において顕著になるものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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