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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻5号

1993年05月発行

文献概要

臨床経験

自家骨移植を用いたbipolar型人工股関節による臼蓋再置換術の検討

著者: 稲尾茂則1 安藤御史1 後藤英司1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科

ページ範囲:P.595 - P.601

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 抄録:全人工股関節置換術後の機械的弛みに対して,自家骨移植を用いたbipolar型人工股関節による再置換術を行い,臨床(疼痛・歩行能力・関節可動域)及びX線評価を行った.症例は,11例11股(男性2例2股,女性9例9股)であり,平均術後経過観察期間は4年10ヵ月(1年6ヵ月から7年11ヵ月)であった.主な合併症としては,深部感染が1例,輸血後肝炎が2例,術中大腿骨穿孔が2例に認められた.臨床評価では,疼痛の改善が9例(内5例が無痛),歩行能力の改善が6例に認められ比較的満足する結果であった.一方,X線評価では,移植骨の癒合は見られたが,全例に骨頭の移動が起こり,本手術は,臼蓋骨欠損部を自家骨で再構築,維持する方法としては十分とは言えなかった.本法は,高齢者の再置換におけるsalvage手術として良い適応がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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