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臨床経験
化膿性脊椎炎のMR像―経時的変化を中心に
著者: 吉野恭正12 加藤浩1 飯田惣授1 松岡正裕1 関口哲夫1 湯浅竜寿1 堀田芳彦1
所属機関: 1埼玉医科大学整形外科学 2現:埼玉県立がんセンター
ページ範囲:P.641 - P.645
文献購入ページに移動検討の結果,次のようなことが考えられた.①化膿性脊椎炎のMR像:急性型では椎体はT1で低信号,T2で高信号を呈し,変形性脊椎症合併例の診断や多椎間罹患例の病巣範囲の決定にMR像が有用であった.慢性型ではT1,T2ともに低信号と高信号が混在する像を呈し,椎体の破壊と修復が同時に生じていると考えられた.②MR像の経時的変化:急性型ではT1での低信号領域の縮小と臨床症状の改善とがほぼ相関した.慢性型では治療前後で著変を認めず,MR像の経時的変化より炎症の鎮静化を示唆できないと思われた.
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