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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻6号

1993年06月発行

文献概要

論述

骨シンチ定量解析を用いた人工股関節周囲の集積比の経時的変化

著者: 石井嗣夫1 大島幸吉郎1 和田通隆1 潮平靖1 千野孔三1 鶴井清之1 三浦幸雄2 冬木寛義2 伊藤康二2

所属機関: 1国立大蔵病院整形外科 2東京医科大学整形外科

ページ範囲:P.663 - P.672

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 抄録:人工股関節症例の術後経過に骨シンチ定量解析を経時的に行い,人工関節周囲の集積比の推移をX線的骨変化と比較検討した.対象は人工骨頭11例,人工関節全置換術14例の25例で,骨シンチ撮影後臼蓋外側,中央,内側およびcalcar femorale,大転子,stem中央内・外側,stem尖端の対側同一部位に対する集積比を求めた.人工骨頭周囲の集積比は術後高値を示すが,cement使用例では6~10ヵ月で低値となり,cementless例では16~18ヵ月と延長していた.stem内反設置例3例はcalcar femoraleやstem尖端の集積比が高値であった.人工関節例でもstem周囲の集積比の低下期間はcementless例が延長する傾向を認め,2mm以上のclear zoneを有する例はcalcar femorale,大転子,stem尖端の集積比が高値を示した.またsocket設置角度の急峻な1例は臼蓋外側の集積比が高値であった.以上,人工関節周囲の集積比の推移は術後合併症を早期に示唆し得るものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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