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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻6号

1993年06月発行

文献概要

論述

superior facet syndromeについて

著者: 徳橋泰明1 今村安秀1 平良勝成1 佐藤勤也1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.673 - P.683

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 抄録:superior facet syndromeは,椎間板,下関節突起の関与を認めない,上関節突起基部内側の骨突出による腰椎外側陥凹における神経根絞扼障害である.術中,同部位での神経根絞扼を確認しえた13例について検討した.難治性下肢痛を主訴とし,若年者に多く,椎間関節圧痛と症状誘発,腰掛け時の症状増悪が高率であった.X線学的には腰椎前彎が強い傾向があり,CTでは全例突出型椎間関節であった.脊髄造影では異常なしか,あっても軽微な異常であり,神経根造影・ブロックでの罹患神経根の同定を行った.診断は症状,画像所見に特異的なのもはなく,最終的には他疾患を否定し,神経管を開放し,その術中所見によりはじめて診断可能であった.手術は全例上関節突起部内側の骨突出切除による神経根除圧を行い,6例に固定術併用した.若年者の下肢痛を主訴とし,画像上,異常所見の明らかでない腰仙部神経根障害では,本疾患についても考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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