icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻6号

1993年06月発行

文献概要

臨床経験

痙直型脳性麻痺児の立位におけるアライメント

著者: 鈴木伸治1 三島令子1 渡壁誠2 赤滝久美3 三田勝己3

所属機関: 1旭川肢体不自由児総合療育センター整形外科 2旭川医科大学整形外科 3愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

ページ範囲:P.755 - P.759

文献購入ページに移動
 抄録:痙直型脳性麻痺(以下,CP)児14例および健常児8例の水平面および後方傾斜斜面上における立位姿勢アライメントを計測し,以下の結果を得た.1)健常児および足関節背屈制限がないCP児の水平面上での立位姿勢アライメントは体幹軸が軽度後傾,大腿軸がほぼ直立位,下腿軸が軽度前傾しており,後方傾斜斜面上でも差はなかった.2)足関節背屈制限があるCP児はすでに水平面上でcrouching postureの立位を示した.後方傾斜斜面上では下腿軸の前傾が減少し,股関節の屈曲が増加し,体幹軸の前傾が増加した.
 以上の結果から,健常児および足関節背屈制限のないCP児は主として足関節によって立位の調節を行っていることが示唆された.一方,足関節背屈制限があるCP児では足関節による調節が充分でなく,むしろ,股関節の関与が大きいものと推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら