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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻6号

1993年06月発行

文献概要

臨床経験

原因疾患別骨粗鬆症における体幹部と末梢部の骨塩減少傾向について

著者: 松山敏勝1 伊藤正明1 横串算敏1 石井清一1 楢崎義一2 畑英司2

所属機関: 1札幌医科大学整形外科 2道都病院内科

ページ範囲:P.761 - P.765

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 抄録:体幹部と末梢部の骨塩量の減少傾向が骨粗鬆症の原因疾患により異なるか否かを検討した.このため診断の確定し得た女性の骨粗鬆症346名を解析対象にした.体幹部として腰椎QCT法を,末梢部として手指骨DIP法を用いた.一次性骨粗鬆症群では両法とも同性・同年齢の健常との比較値(%age matched:%AM)は80%以下の有意な減少は示さなかった.一方,二次性骨粗鬆症群は両法のいずれかで80%以下を示した.さらに体幹部と末梢部の骨塩減少の組み合わせにより体幹部減少優位型,末梢部減少優位型,汎減少型の3群に分類できた.骨塩量の減少を検索する場合,末梢部の骨塩量を測定して体幹部の骨塩量を推定することも,体幹部から末梢部の骨塩量を推定することも困難な場合があることを示していた.
 骨粗鬆症の原因に応じた測定部位を考慮する必要があるものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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