icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻7号

1993年07月発行

文献概要

臨床経験

類上皮肉腫の4例

著者: 方志偉1 川口智義1 松本誠一1 真鍋淳1 黒田浩司1 谷川浩隆1 古屋光太郎2 磯辺靖2

所属機関: 1癌研病院整形外科 2東京医科歯科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.825 - P.829

文献購入ページに移動
 抄録:4例の類上皮肉腫を報告した.年齢は,31,45,25,57歳であり,発生部位は上肢2例,下肢2例であった.臨床的特徴は,難治性潰瘍,多結節性皮膚皮下病変であり,画像診断では,浸潤性の腫瘤像を呈したが本症に特徴といえる所見は無かった.手術は,原則としてcurative procedureを行い,全例local controlを得た.症例1は,上腕切断後9年9カ月の現在再発転移を認めない.症例2は,大腿切断後鼠径リンパ節郭清と肺転移切除を行い,切断後5年10カ月の現在再発転移を認めない.症例3は,広範切除後2年6カ月の現在再発転移を認めない.症例4は,前腕切断後2年2カ月の現在多発肺転移はあるものの進行はわずかである.
 本症は,転移の頻度が高く予後不良といわれているが,それらは不十分な局所療法により再発を繰り返した結果であり,初回より適切な外科的治療を行えば予後を改善できると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら