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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻7号

1993年07月発行

文献概要

臨床経験

好酸球性筋膜炎の1例

著者: 梅原滋1 保脇淳之1 永田行男1 嶋田亘1 西本慎作1 菊池啓1 田中清介1 橋本重夫2

所属機関: 1近畿大学医学部整形外科学教室 2近畿大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.855 - P.857

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 抄録:我々は比較的稀とされる好酸球性筋膜炎の1例を経験したので報告する.症例は45歳男性で,約4~5週間前からコンピュータのキーを打ちすぎた後に両前腕屈側の疼痛を来した.現症は両前腕屈側全体にひまん性の腫脹があり,こわばりと圧痛を認めた,症状および検査所見より,①過度の筋肉労作の先行があり,②急性発症し,③皮膚硬化を認め,④レイノー現象や内臓病変を欠き,⑤末梢血好酸球増多があり,⑥組織学的に筋膜の細胞浸潤・肥厚があったことなどから,好酸球性筋膜炎と診断した.治療には好酸球性筋膜炎は自然寛解例が多いことを考慮して,非ステロイド性抗炎症剤の内服とステロイド剤の局注を行ったところ,症状の軽快傾向を認めた.その後両大腿後面のつっぱり感が出現したため,ステロイド剤の内服を行ったところ,約3カ月で症状は軽快した.現在経過観察中である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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