icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻7号

1993年07月発行

文献概要

臨床経験

外傷性指伸筋腱脱臼に対するbuddy taping療法の経験

著者: 林泰夫1 上村光治1 泉清治1 小糸博文1 伊達徹1 高木茂1 片岡康文1 赤城哲也1 紫垣光久1

所属機関: 1熊本労災病院整形外科

ページ範囲:P.871 - P.873

文献購入ページに移動
 抄録:手術的治療が採用されることの多い外傷性指伸筋腱脱臼に対して,未だ報告をみないbuddy tapingによる保存的治療で良好な結果を得た.症例は51歳の筆者自身で,左環指を窓枠に引掛けてMP関節の尺屈,掌屈を強制され,MP関節の背橈側面に激痛を覚えた後,同部の腫脹,圧痛,運動痛を残していた.その出来事の4日後に骨折手術の術者となり,骨片整復の為,鉤を握って外方へ強く引張った途端に,屈曲位にある環指MP関節背側で伸筋腱が尺側へ脱臼して陥頓し,自力では整復不可能の状態となり,他方の手で指を伸展して整復した.急拠,ガーゼを紐状にして,隣の中指と共に環指の基節部を縛ることによって,再脱臼を生ずることなく手術を終了した.そこで,幅2cm弱の,ベルクロ留めの固定帯を作製して,日常生活や運動時,診療時を通じて,5週間,常時着用した,固定帯除去後約2年の現在まで,日常活動やスポーツ活動において脱臼の再発を認めない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら