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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻8号

1993年08月発行

文献概要

論述

骨盤部悪性骨腫瘍に対する寛骨臼を含めた切除及びその再建術

著者: 徳海裕史1 土屋弘行1 高木泰孝1 勝尾信一1 坪田聡1 富田勝郎1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.895 - P.899

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 抄録:寛骨臼の切除を必要とした骨盤部悪性骨腫瘍10例の切除及び再建方法について検討した.平均経過観察期間は28ヵ月であり,1例のみ脊椎転移により1年4ヵ月でDODであったが,他9例では2例がNED,7例がCDFであり,局所再発も1例のみで,経過良好であった.しかし生存中の9例におけるEnnekingの機能評価ではgoodが2例,fairが4例,poorが3例と成績不良であった.また合併症は感染を4例と高率に認めた.
 寛骨臼切除後の再建術には様々な方法がある.今回それぞれの再建術の利点,欠点を考慮して再建術の選択肢を作成した.関節固定術は若年者で切除後の脚長差があまり生じない症例に,autoclaved autograft+THAは骨硬化性病変に,allogrfat+THAは溶骨性病変で入手が可能な場合に,腫瘍用制御型人工関節は早期離床の必要な高齢者や癌骨転移例に用いることが望ましいと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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