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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻8号

1993年08月発行

文献概要

境界領域

reverse radial forearm flapの長期間観察例の血行動態

著者: 広瀬和哉1 石井清一1 薄井正道1 青木光広1 水口守2 山村恵3

所属機関: 1札幌医科大学整形外科 2水口整形外科 3円山整形外科

ページ範囲:P.905 - P.909

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 抄録:手部の皮膚欠損再建に対して6症例に,橈骨動脈と伴走静脈を含めた皮弁を起こし,血管の末梢側を茎部とし末梢側に反転するreverse radial forearm flapを行った.本皮弁は逆行性皮弁のため静脈還流不全に陥り易く,そのため皮弁の鬱血,腫脹まれに壊死を起こすことがある.今回我々は,レーザー血流計とサーモグラフィーを用いて10ヵ月以上(平均4年3ヵ月)経過した症例につき調べた.結果は2.8歳の術後5年経過した症例のみが,血流量および皮膚温ともに正常に回復していた,他の症例については正常に回復しておらず,本皮弁には静脈還流不全によると思われる血行不全が存在した.また,この血行不全は若年者を除いて,術後5年以上は継続すると思われた.橈骨動脈を犠牲にすることによる橈側手指の血行不全は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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