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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻8号

1993年08月発行

文献概要

臨床経験

8年後に腰椎前方固定術を施行したキモパパイン注入療法の1例

著者: 森永達夫1 北原宏1 高橋和久1 山縣正庸1 土田豊実1 豊根知明1 相庭温臣1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.963 - P.965

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 抄録:今回我々は,キモパパイン注入療法後約8年経過した後,腰椎前方固定術を施行した症例を経験した.症例は27歳男性.主訴は腰痛および左下肢痛.昭和59年10月,L4/5間腰椎椎間板ヘルニアに対しキモパパイン注入療法施行.JOA scoreは注入前14点から注入後25点に改善.職業が重労働であるため残存する腰痛に対し,平成4年7月,腰椎前方固定術を施行.単純X線上椎間間隙は,注入後約3カ月で最も狭小化した後徐々に拡大し,約3年で回復したが,その後8年まで変化がみられなかった.ミエログラフィーでは,明らかなヘルニア腫瘤の縮小が認められた.MRI上T2強調像では,注入後6カ月で最も輝度低下を示し,注入後3年までに回復がみられるが,注入前の信号強度までには戻っていない.組織学的には,chondrocyte like cellによるproteoglycanの産生と,再構築した椎間板組織が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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