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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻8号

1993年08月発行

文献概要

臨床経験

恥骨と腸骨にinsufficiency fractureを起こした慢性関節リウマチの1例

著者: 大沼信一1 菊地俊彦1 江畑公仁男1 荻野正明2

所属機関: 1秋田大学医学部整形外科室 2湖東総合病院整形外科

ページ範囲:P.975 - P.978

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 抄録:症例は71歳,女性で,1977年に発症した慢性関節リウマチ患者である.1980年よりシオゾールを投与しコントロール良好であったが,1985年12月より全身の関節痛が増悪し,1986年10月よりプレドニン5mgを投与していた.1988年3月より右股関節痛が強く,歩行困難となったため4月に入院した.入院時の骨盤X線写真で異常を認めなかったが,入院70日後のX線写真で右恥骨の骨融解像と左腸骨の骨折線をみ,入院100日後で左腸骨は縦に離解し,骨盤の変形をきたした.骨盤CT検査で右恥骨,左腸骨とも骨折と診断され,骨腫瘍の可能性は骨生検により否定された.疼痛は軽快し,通院加療となったが,1989年10月には左腸骨々折部周囲の骨硬化像と著明な変形を認めた.腸骨中央部のinsufficiency fractureの報告は稀であり,若干の考察を加え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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