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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻9号

1993年09月発行

文献概要

論述

頸部脊柱管拡大術施行例における術中超音波診断の検討

著者: 山崎正志12 小林健一1 清水耕1 大河昭彦1 金民世1 坂巻皓1 松岡明3 望月真人4

所属機関: 1鹿島労災病院整形外科 2現:千葉大学医学部整形外科 3とちの木病院整形外科 4千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.993 - P.999

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 抄録:頸部脊柱管拡大術施行例33例の術中超音波診断における脊髄形態および脊髄動態所見を解析し,CT-myelography(以下CTM)と併用して頸髄症の治療予後の予測を試みた.術中超音波診断による矢状面脊髄形態は,脊髄前・後方に陥凹が残存するA型,脊髄前方に陥凹が残存するC型,脊髄の復元を示すN型に分類された.術前CTMで脊髄面積20mm2未満の例では術後改善率小,脊髄面積20mm2以上の例についてはN型で術後改善率大,A型で術後改善率小とほぼ一定の予後予測が可能であった.術後成績良好例と不良例が混在するC型では脊髄前方圧迫要素の評価が問題となり,脊髄動態所見の解析も加えて合併手術の適応について検討する必要があった.以上のように,術中超音波診断と術前CTMの併用により頸髄症の治療予後をより的確に予測することが可能となった.また,合併手術の適応決定に際しても術中超音波診断は有力な情報を提供し得ると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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