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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻9号

1993年09月発行

文献概要

論述

人工膝関節全置換術における自己血輸血―洗浄式術後回収式自己血輸血

著者: 冨士武史1 加藤泰司1 宮本隆司1 恵島之彦1 小泉寿章1 三岡智規1 三橋浩1 増原建作2 廣田茂明1

所属機関: 1大阪府立病院整形外科 2大阪大学医学部理学療法部

ページ範囲:P.1001 - P.1007

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 抄録:セメントレス人工膝関節全置換術にPAT・バック®による術後ドレーン血の回収と,ヘモライト2®による回収血の濃縮・洗浄を行う洗浄式術後回収式自己血輸血を行った.回収群51膝,非回収群25膝について術後出血量,同種血輸血量,無同種血輸血で手術を行いえた手術数を比較した.セメント人工膝関節62膝とも比較検討を行った.貯血は回収群の19.6%,非回収群の56%,セメント群の17.7%で行った.回収群では術後出血量1230mlに対して平均60mlの同種血輸血を要し,無同種血輸血手術は82%で行いえた.非回収群では術後出血量1250mlに対して平均340mlの同種血輸血を要し,無同種血輸血手術は48%であった.セメント群では術後出血量920mlに対して平均160mlの同種血輸血を要したが,無同種血輸血で手術を行いえた症例は40%しかなかった.洗浄式術後回収式自己血輸血は人工膝関節全置換術における同種血輸血回避に非常に有効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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