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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻9号

1993年09月発行

文献概要

論述

足関節新鮮外側側副靱帯損傷―手術療法と保存療法の比較

著者: 岡本哲軌1 岩原敏人1 保田雅憲1 小林徹也1

所属機関: 1市立稚内病院整形外科

ページ範囲:P.1017 - P.1021

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 抄録:1988年9月より当科で治療した足関節新鮮外側側副靱帯損傷65例のうち6ヵ月以上経過観察しえた64例に対する手術療法,保存療法の成績を比較検討した.初診時ストレスX線距骨傾斜角(以下TTと略す)左右差と治療法により,TT左右差10゜以上手術療法(10≦OPE群)28例,保存療法(10≦CAST群)11例,TT左右差5゜以上10゜未満手術療法(5≦OPE群)7例,保存療法(5≦CAST群)18例の4群に分けた.原則として,手術療法は断裂靱帯の一次修復の後4週間の外固定,保存療法は4週間の外固定とし,いずれも後半2週間は荷重を許可した.古屋らの臨床成績評価では4群間に有意差を認めず,4群のTT左右差は治療後に有意に改善した.保存療法例の中に不安定性の改善のほとんど得られない症例があったが,調査時TT左右差5゜以上の不良例(10例)の臨床成績は良好であった.5≦OPE群に正座困難例が最も多く認められた.6ヵ月の経過観察では,保存療法に比較して手術療法に優れた点は見いだせなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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