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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科28巻9号

1993年09月発行

文献概要

臨床経験

小児反復性外傷性股関節脱臼の1例

著者: 奥秋裕一1 白井康正1 石原正博1 平沼尚和1 城武俊1

所属機関: 1日本医科大学多摩永山病院整形外科

ページ範囲:P.1073 - P.1075

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 抄録:小児の反復性外傷性股関節脱臼は,極めて稀な外傷であるが,今回我々は合計5回の外傷性脱臼を起こした男児を経験した.症例は4歳6ヵ月男児,1988年2月,約1mの高所より転落,歩行不能となり,当科初診,右股関節脱臼の診断のもと徒手整復,4週間のhip spica cast固定を実施した.なお過去3回,右股関節脱臼にて近医で徒手整復を受けている.同年5月,兄とレスリングをしていて,5回目の右股関節脱臼をきたした.徒手整復の後hip spica cast固定を3ヵ月間行なった.造影検査で異常所見はみられなかった.X線像では,coxa magnaを認める以外は正常である.治療の上では,早期の脱臼整復後に一定期間の外固定及び免荷が必要であり,それは少なくとも6週の外固定及び2~3ヵ月の免荷が妥当であると考える.avascular necrosis,変形性変化などの続発症について長期の経過観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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